時間Ⅱ

研究をのぞいてみたら、明治後期 日露戦争後に時計の普及がみられたということです。このころ、おおよそ7割ぐらいの家庭に時計があったらしい。これで疑問の一つは解消した。しかし、考えてみなければならないのは、不定時法的な時間感覚は時計が普及したことぐらいではなくならないということだ。近代的な時間感覚は家庭で学校で社会でのさまざまな活動を通して浸透したのだろう。その始期にあたる大正期を生きた人々の生活の中に近代的な時間と前近代的な時間がどのようにせめぎあっていたのか、考えていきたい。